佐久市 ／ N邸 ／ 夫、妻

太陽と緑を思いきり感じる 窓いっぱいのパッシブな家

KEY POINT
#南側全面に窓を配置
#スムーズな洗濯動線
#フレキシブル設計の個室


南は豊かな緑と日の光
北は雄大な浅間山
家中どこからもパノラマビュー


　建物の南面がほぼすべて窓、というインパクトある外観が特徴のＮ邸。土地を見た時に、周囲の自然と豊富な日射量という恵まれた環境を存分に活かそうと、この大胆とも言える設計を建築家が提案。ご夫妻もすぐに気に入り、この抜群に開放的な家が実現した。

　中に入ると想像通り、日差しがさんさんと注ぐ室内はまるで屋外のような明るさと暖かさ。窓の向こうには庭の芝生とその奥の草地、さらに木立が生い茂る緑豊かな眺望が広がる。太陽の恵みと豊かな自然を満喫できる、まさにパッシブな住まいだ。豊かな日射量のおかげで、ランドリースペースの洗濯物が乾くのもあっという間だという。

　ただ、ここまで窓の占める面積が大きいと、気になるのは熱効率。そんなこちらの問いに「ひと夏を過ごしましたが、24時間エアコンをゆるくかけて、とても快適に過ごせました。オール電化ですが、太陽光発電を搭載していることもあり、売電分は別で１カ月６０００円くらいで済みました」とＮさん。すべての窓に高性能の樹脂サッシトリプルガラスを採用したことで熱ロスは最小限となり、省エネ＆快適性が叶ったのだという。

　「吹き抜け越しに見る２階からの眺めも最高なんです。各部屋からの南向きのパノラマビューはもちろん、北窓からの浅間山の景色もまた魅力的。この地に暮らせる幸せを毎日実感できるなんて、贅沢ですよね」と奥さま。土地のメリットを見極め、それを設計に最大限反映させたアイデアが、Ｎさんご夫妻の暮らしを豊かに彩っている。

（ナガノの家　Vol.17　2022年春･夏号掲載掲載）