千曲市 ／ W邸 ／ 夫、妻、長男

店舗と家の動線・収納にこだわり 狭小敷地に建つ和モダンな家

店舗併用ならではの間取りの妙　座れば分かる居心地のよさ

　Wさんの長年の夢だった飲食店のオープンに向けて、良い土地を紹介してもらうチャンスが訪れたのは、2019年のこと。施工会社は地元の工務店である更埴建設とのご縁を得たものの、当時はコロナ禍。「家づくりで大変だったのは夏の草刈りかな（笑）」とWさんが言うように、土地が決まってから建てるまで2年以上の月日が流れた。ご夫妻のイメージは「女性のお客さまも入りやすい和モダンな居酒屋」。それを受けて、40坪弱の土地に駐車スペースを確保し、店舗空間と生活空間を分離しつつ的確に配置したプランを考えたのは、店舗建築の経験が豊富な営業担当の西澤さんだ。「和風なお店をやりたいと伝えたら、ぴったりのイメージでつくってもらえました」と奥さま。担当の西澤さんにとって住宅併設の店舗は初めての担当だったそうだが、「この場所を最大限活かせる使い方を実現してもらえました。こんなところも!?という所に収納の工夫をしてもらって助かっています」とご夫妻が口をそろえる。
　シックにまとめた１階は、席に着いた時の落ち着く感じがたまらない。撮影のためにおふたり人にエプロンをきりりと締めてもらうと、一気に活気あふれる「隠れ呑家 さ助」に。アメリカンテイストでまとめた２階は、陽だまりに包まれるリビングが魅力。店舗名の由来ミニウサギのサスケが「居心地いいよ」と言いたげに、顔を出してくれた（ナガノの家Vol.21（2024春夏号）掲載）