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松本市 / モデルハウス
「美しい木の家」をテーマに、地域に根ざした家づくりを提案する小林創建。同社のモデルハウスがあるのは、にぎやかな商業施設が並ぶ交通量の多い道路沿い。しかも一般的には土地の有効利用がしにくいという、三角のいわゆる変形敷地に建てられている。そんな一見マイナスと思われる点さえ、設計の工夫でプラスに転じている住宅例がこのモデルハウス。これまで多くの信州の家づくりを手掛けてきた同社では、設計士がまずはその土地に訪れ、「土地を読む」ことから始めるという。
立地と土地形状から、通常は日当たりが悪いと言われる北向きにこの家は建てられている。それなのにリビングに入ると、大きな掃き出し窓からデッキ、そして庭へと続く伸びやかなレイアウトが感じさせる広がりに驚くはず。あらわし天井の吹き抜けやガラス製の欄間が各所へ光を届け、この上ない明るさと開放感も両立した。
庭と家を一体と考え、いつでも自然を感じられる美しい住空間づくりも特徴のひとつ。曲線を描くアプローチや庭の植栽を眺めていると、ここがにぎやかな商業エリアだとはまるで感じられない。設計士と造園家がお互いにアイデアを出し合い、土地や建物配置のマイナス面をプラスに変えた好例だといえる。
室内には上質な無垢材をふんだんに使い、北欧家具のようなモダンさと温もりのあるテイストに。1階はリビングを中心としたもてなしスペース、2階は各個室に造作の収納やデスクをしつらえ、くつろぎと機能性も備えた住まいだ。(ナガノの家 Vol.14 2020年 秋・冬号掲載)