松本市
一級建築士事務所 英設計/有限会社 英設計
一級建築士事務所 英設計/有限会社 英設計 (松本市)
松本市 / 信州松本パッシブハウス (認定申請中)
素朴で風合いのある落ち着いた外観。
自然素材たっぷりの心地いい空間。
庭とつながり、家族とつながる住まいの安心を支えるのは、妥協なき省エネ性能。
子どもたちの未来に託す、環境にやさしい持続可能な住まいとは。
木の温もりにあふれ、素足のままがなんとも心地いい「信州松本パッシブハウス(認定申請中)」。素朴な風合いと重厚感を併せ持つ住まいは、環境先進国・ドイツの“パッシブハウス”の基準に則ってつくられた、超高性能住宅だ。「日本では計算上の平均値で性能を評価するけれど、パッシブハウスは一軒ごとのリアルに基づいて評価するんです」と話すのは、この家のオーナーでもある英設計の天津社長。計画時には現地の環境に即した調査・調整が必要で、施工も数値測定しながら進めるのだという。
時間や労力はかかるものの、「パッシブハウスをつくる意義は大きい」と天津社長。細部まで緻密につくられるパッシブハウスは、冷暖房に必要なエネルギーが最小限で済む。「厳冬期、局所暖房していたアパートでは光熱費が月6.6万円だったのに、家中均一に暖かいこの家は、月1.5万円の光熱費(太陽光発電の売電は別)。光熱費が減ってありがたいのはもちろんですが、環境にいいと実感できる充足感は想像以上でした」。温暖化が進み、エネルギー価格も高騰している昨今。「子どもたちにいい未来を残したい。本気でそう思うからこそ、パッシブハウスの必要性を感じます」と話す。
施主と職人を直接つなぐ分離発注方式を採用する同社。「三者の想いが伝わり、より良い家づくりができます。子どもたちに誇れる家を一緒につくっていきたい」。子どもたちの未来を思い、真摯に取り組む姿勢が、自邸にも現れている。子どもたちにいい未来を託したい(ナガノの家 Vol.22 2024年 秋・冬号掲載掲載)