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長野市 / K邸 / 夫、妻、犬1匹
「面積だけ見れば前の家の方が広かったのですが、今の方がずっと使い勝手がよく、ゆったりした気分で暮らせます」と顔をほころばせる奥さまと、嬉しそうにうなずくご主人。以前の住まいではライフスタイルの変化に応じて増築を繰り替えし、その結果使い勝手に難があったという。「特に収納は家中にスペースが分散してしまい、しまう場所があちこちになってしまって不便でした」。
そんな経験から、ふたり暮らしに必要な部屋数と広さを考えに考えたというご夫妻。設計プラン時にはその希望を真っ先に伝えた。「本当は平屋にしたかったけど、ホビールームはどうしても外せない」ということで、趣味のプライベート空間だけは2階へ。主な居室と水回り、寝室は1階へまとめ、足腰が弱くなっても1階ですべてが事足りる間取りとなっている。1階は段差がないため、「掃除がグッと楽ですね」と奥さまも満足げだ。
また、機械に頼らず、できるだけ自然の力で快適に暮らせる工夫が多いのもK邸のポイント。電気を点けなくてもリビングに光を注ぐデッキのクリア瓦、リビングからホビールーム、そして外へと空気を導いてくれる窓の配置など、さりげない部分にも細かな配慮が行き届いている。
取材中、「きっとここが“終の棲家”になるのかな。それがこの家で本当に良かった」とつぶやいたご主人。住み心地の良さは面積の広さや最先端の設備ではなく、自分たちの暮らしにフィットするかどうかなのだと改めて感じさせてくれた。(ナガノの家 2015年春夏号 vol.3掲載)