株式会社 LOGRAF(ログラフ) (信濃町)

山ノ内町 / 小石屋旅館

趣深い日本旅館をリノベーション 外国人にも人気の宿泊施設に再生

 開湯1350年以上の歴史を誇り、近年は温泉に入るニホンザル“スノーモンキー”が近くで見られる温泉街としても国内外から人気を集める渋温泉。全国各地でリゾートホテルの運営や老舗施設の再生を手がける会社に勤務していた石坂大輔さんは、渋温泉の環境に惹かれるなかで2013年に廃業した「小石屋旅館」の物件と出会った。
 「今の法律では建てられない昭和初期・木造三階建ての建物を生かし、インバウンド需要にマッチする施設をつくりたい」と改修を決めた石坂さん。古さゆえに消防設備などに相当な費用がかかったため、予算の都合で内装改修は玄関から1階奥に位置する大広間までに絞った。
 再生プロジェクトは、元同僚に紹介されたデザイナーから建築士、さらには内装の設計・施工を手がけたログラフとタッグを組むことでスタート。「奥に長い敷地のうえ玄関正面の階段に遮られ、最奥の大広間は暗くて見通しが悪かった。気軽に入れる、明るい雰囲気づくりを考えました」とログラフの林さん。費用をできるだけ抑えるため、内装には同社の古材ストックや木製パレットといった安価な木材をフル活用。使われていた建具や備品も積極的に再利用され、往時の面影を残している。かつて都内でアパレルショップの内装工事を手掛けていた林さんのセンスも加わり、お洒落なのにどこか懐かしい、唯一無二の空間が誕生した。
※リフォーム面積/1F:182.1㎡(55.08坪)

ログハウスの施工を得意とするログラフならではの、多彩な木材づかいが印象的なカフェ空間。かつて宴会場だった大広間は64帖と広すぎたため、両脇を壁で仕切って約半分を活用。消防法の内装制限がかかる腰板より上部には不燃加工の木材を使い、空間の面白さを際立たせるために塗装を施した

詳細データ

  • 予算/501~1,000万円
  • 竣工年月/ 2015年 7月
  • 所在地/山ノ内町
  • エリア/北信
  • 階数/3階以上
  • 工法/木造軸組工法
  • 延床面積/ 182.1㎡ ( 55.08坪 )
  • 1F/ 182.1㎡ ( 55.08坪 )

平面図

特徴

  • 3階以上
  • インテリアにこだわり

企業情報

信濃町

株式会社 LOGRAF(ログラフ)

長野県の住宅工務店