御代田町 ／ 真田邸 ／ 夫、妻、長女

無骨な素材感を塗装で表現した、インダストリアルハウス

　ともに埼玉県出身の真田さんご夫妻。環境の良い場所での定住を考え始めた頃、手にした冊子でトレスホームズを「いいな」と思い、信濃町まで話を聞きに行った。社長の話を聞き、手がけた２軒の家を見学する中で「ここしかない！」と直感、依頼を即決したという。「９割の人が普通の家にすると聞いたので、残りの１割になりたいと思って」とは奥さま談。同社ならそれができると実感したからだ。

　アイアンの家具やヴィンテージ塗装が生み出すインダストリアルな雰囲気は「１００％妻のアイデア」とご主人。大きな吹き抜けが貫く開放的なＬＤＫには薪ストーブを設置。どこにいても家族の気配が感じられるよう、２階の個室と水回り以外は扉を付けず、オープンな空間となっている。共働きの奥さまは、「自分をラクにするための動線」にもこだわりが。例えばサニタリーはキッチン直結にし、２階には天気を気にせず洗濯物が干せるインナーバルコニーを完備。ハンガーにかけて干し、乾いたらそのままＷＩＣへ収納すればあっという間に片付け完了だ。

　そしてもうひとつ、真田邸を“脱・普通の家”たらしめているのは「塗装」。ご主人の実家が塗装業ということで、弟さんが壁や床、ドア、階段の手すりやスイッチカバーに至るまで、風合い豊かなエイジング塗装を施している。そして奥さまが集めた家具や照明を配して、“好き”を詰め込んだ住まいが完成。一風変わった見た目と抜群の使い勝手を両立した住まいは、始まったばかりの信州暮らしを豊かに彩ってくれるはずだ。（ナガノの家 2017年秋・冬号vol.8掲載）