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飯綱町 / T邸 / 夫婦2人+子ども2人
東に向けて大きく開いた窓から見える、のどかな風景や斑尾・志賀高原の山並み。朝焼けに染まる時間は格別で、山小屋で朝を迎えたような感覚を味わえると言う。もともと東京でITコンサルをされていたご主人は、「朝起きると、自然の中に生きているのを実感する」と話す。
Tさんご夫妻がこの地に移り住んだのは4年前。共に都心に勤めていたが、ワインに魅了され「自分でつくりたい」という思いを強くしたご主人の希望で移住を決断。ブドウづくりに最適かつ奥さまの東京通勤も可能、さらにはご主人の実家にも行き来できるこの地に移り住むことを決めたという。居住期限のある新規就農者住宅に暮らしながらブドウ作りを始め、今後の拠点を探す中で出会ったのがこの土地。落ち着いたデザインや高い提案力、そして丁寧な説明といった真摯な姿勢に惹かれたトレスホームズとの家づくりを決め、日々の生活を支える「合理性」と自然を楽しむ「ゆとり」を備えた住まいを目指すことになった。完成した住まいは、隣町である信濃町産のスギをふんだんに使った木の家。家事負担の軽減や子どもの自立を促す工夫も随所に施され、電化住宅に薪ストーブをプラスした自然派エコ住宅に仕上がった。「暖かいのが何より嬉しいですね。薪用に、先日もふたりで木を伐採してきました」と奥さまは笑う。
キッチン背面の窓に目をやると、古い倉庫が目に留まる。「改修してワイナリーにするつもり」とご主人。思いを貫く背中を見せながら、自然の中でかけがえのない日々を紡いでいく。(2025年春夏号掲載)
リビングは薪ストーブのある吹き抜け空間。床はカバザクラ、天井 は「フォレスタイルしなの」を使っ た信濃町産スギで仕上げた。薪ストーブ横の造作棚も信濃町産スギ材。「板張り天井にしたかったので嬉しい」とご主人