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長野市 / B邸 / 夫、妻、長男
街なかの住宅地にある、祖父母の家の隣に新居を構えた馬場邸。ダークトーンの板張りとガルバリウム鋼板を合わせた片流れ屋根の住まいは、モダンでありながらどこか山小屋の雰囲気を漂わせている。「もともとログハウスに憧れていたんです」と話すご主人の言葉通り、家の外も中も木がたっぷり。時折素材を変えることで印象が和らいでいるのは、「やさしいニュアンスが好み」という奥さまの意向から。ふんだんに使われた木と漆喰壁が織りなす爽やかなLDKは、荒削りで男性的な木の家を好むご主人と、女性的で落ち着いた木の家に憧れる奥さまの思いがバランスよくミックスされている。
「カフェやお店のようにお洒落すぎず、あくまで“住み家”らしくしたい」というご夫妻が建築を依頼したのは、奥さまの地元・信濃町にあるトレスホームズ。「きっかけは友人の家。訪れてみたら営業トークという感じでなく、良し悪しをきちんと伝えてくれる社長さんの人柄に好感を持ちました」とご夫妻。「せっかく建てるなら地場の企業に」という思いもあり、すぐに自然素材の家に精通した同社と家づくりのスタートを切った。
完成した住まいはホッとできる落ち着きと外への広がりを併せ持ち、市街地だという窮屈さを感じさせないつくり。開放的なLDKには、思い思いの場所で過ごしていてもお互いを身近に感じられるよう、いくつもの“居場所”がつくられている。家がくつろぎの場であることを何より大事にしてつくられた馬場邸は、今もこれからも家族の癒しの場所であり続けるはずだ。(ナガノの家 Vol.15 2021年 春・夏号掲載掲載)