信濃町 ／ バートロメオ邸 ／ 夫、妻、長男、長女

湖からの風が吹き抜ける ゲストハウスを兼ねた森の家

湖畔の森の中に現れた、黒い板張りのバートロメオ邸。広い敷地を贅沢に使って悠々と佇む姿は、木々の鮮やかな緑と見事に調和している。設計・デザインは建築に造詣の深いご主人によるものでコンセプトは「構造体とデザインが一体化した、ムダのない誠実な設計」。大きな垂木や梁、２階床を支える根太といったダイナミックな構造体が内部から「見える」デザインとなっており、余計なものを削ぎ落したミニマルな佇まいにこだわりがうかがえる。

間取りもユニーク。共有スペースの玄関を真ん中に左右に同じ間取りが反転してつながるつくりで、半分はバートロメオ家の別荘として、もう半分はゲストルームとして使う予定だ。「最初は客室も含めた一棟の大きな家にしようと思ってましたが、このプランの方がどちらのプライバシーも保ちやすいから」とご主人。将来ゲストハウスにもしやすく、なるほど、とても合理的だ。

１階はワンルームのLDK、２階にふたつの個室と、間取りはいたってシンプル。湖からの風が心地よく吹き抜け、ご夫妻が選び抜いた各国の調度品がセンス良く並んでいる。「でも、一番素晴らしいのは窓から望む景色」とご夫妻。どの空間にいても森の緑が目に入り、美しい一幅の絵となって見る人を癒やしてくれる。「夏の緑も冬の雪もすべてがお気に入り。有名すぎる観光地とは違い、手つかずの自然が残っているところもワクワクしますよね」とご主人。北信濃の大自然を背景に、これから紡がれる四季折々のストーリーが楽しみだ。