伊那市
合同会社haco+
合同会社haco+ (伊那市)
喬木村 / I邸 / 夫、妻、長女、長男、次男、三男
元のつくりを活かして
住み心地の良い家を
田園地帯に建つI邸は、中南信の伝統的な民家である立派な本棟造り。もともとはご主人のご両親が25年間営んできた居酒屋だったが、長年愛されてきた店の面影をできる限り残しつつ、住居としてリフォームすることに。興味深いのは、3社のビルダーが共同で設計・施工を行っていることだ。
「BOX建築設計室の清水さんとは、『いつか一緒に仕事ができたら』と話していました。この大規模なリフォームの相談を受け、じゃあやってみようと」。ミライエ建築工房の細田さんは、経緯をこう話す。実際、3社での家づくりの手ごたえはどうだったのか。「例えば、トイレのスイッチは内側か外側か…のひとつ取っても意見が割れました」とひと筋縄では行かなかった様子。その都度Iさんに双方の理由やメリットを説明し、選んでもらうスタイルを取った。hacoプラスの白鳥さんも、「おふたりから新しい気づきを得られ、よい経験になりました」と話す。
そうして三人のプロが完成に導いたI邸。梁や土台など元のつくりにはなるべく手を加えないものの、要望を最大限に叶えるための工夫が随所に見られる。特に目を引くのは、薪ストーブを置くための広い土間スペース。自然素材を多く取り入れているのも、居心地のよい住まいの大きな要素と言える。“三人寄れば文殊の知恵”。それを見事に体現した、南信の風景に良く似合う住まいだ。(ナガノの家 リフォームリノベーション vol.5掲載)
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