須坂市 ／ T邸 ／ 夫、妻、犬１匹

ストレスを脱ぎ去る 平屋の家

当たり前の毎日にある小さな不満・小さな不快

その一つひとつに向き合い　答えを出して脱ぎ去ると
毎日はまるで違うものになる モノの見え方や感じ方まで変わっていく

知らなかった日常に出会える　ストレスフリーな住まい


高齢のお母さまを気遣い、奥さまのご実家近くへの転居を決めたご夫妻。ワンフロアで暮らしやすく、子ども達が家族連れで集え、何より冬暖かく過ごせるようにと望んだ住まいの完成から１年。「暮らしがガラリと変わりました」と奥さま。「２階に上がらなくていいし、気持ちが良くて落ち着くし。そしてとにかく暖かい」。シンプルに調えられたT邸は、日々の暮らしへの綿密な配慮と徹底した断熱性能強化が特徴のひとつ。窓にはトリプルガラス樹脂サッシを、壁には21㎝厚のグラスウールを充填している。「屋内は薄着で過ごせるので、外の寒さに驚くことも度々」と笑う。

リビングの南には何かと便利な小上がりを設けたが、実はご主人の生家の面影を反映した場所でもある。高さや窓位置など細部に配慮して雰囲気を再現した結果、遊びにきた子ども達も懐かしい祖父母の家に思いを馳せるのだとか。「住まい手の内なる思いにまで目を向けたい」と設計担当の竹内さん。日々の暮らしや家族の歴史・未来にも心を配った住まいは、これからも家族の心の拠り所であり続ける。


-Plan Point-
天井高3.4mのLDKは３方にハイサイドライトを設け、縦にも横にも視線が伸びる開放的なつくりに。一方個室は落ち着きを求めて天井高を抑えており、平屋ながらメリハリのある構成。外観は安定感のある美しいシンメトリーのデザイン。道路側に駐車スペースを設けて十分な「引き」をとり、塀を介して徐々に高さを増すことで奥行きと立体感を演出した。西に配した個室やピロティと、東に配した吹き抜けリビングの高さ・色味の切り替えが絶妙。

（ナガノの家 PREMIUM 2021掲載）