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千曲市 / T邸 / 夫婦2人
以前は築50年の平屋住宅に住んでいたTさん夫妻。「自分たちで建てる家は、あえて『畳のない家』にしようと決めていました。居心地のいいカフェのような家を作りたいな、と」。
想いを馳せること2年。その間、好きな色、好きな家具、好きなデザインが載った雑誌の切り抜きを奥さまが集めに集めて、イメージを膨らませた。アーチの下がり壁を随所に使いたい、シャビー風の設えを施したい、自分が設計図をひいたキッチンキャビネットを造作したい…。思い描く理想が具体的になればなるほど、「自由設計の融通が効きにくい大手ハウスメーカーという選択肢は遠のいて行きましたね」と話す。実際、設計と施工をまかせたのは地元の業者。どちらも細かな要望のひとつひとつに耳を傾けてくれた。「イメージの共有がしっかりできていたので、提案もしてもらえました」。例えば、「リビング南側のサンルームは日差しで焼けやすいので、フローリングではなくてタイル張りにするとスペースの切り替えにもなる」、「階段に小窓を作ると、廊下の明かり取りにもなる」などなど。「見た目だけでなく、本当に使いやすい」と奥さまは満足顔だ。「梁を見せる」、「建具の塗装はきれいに塗りすぎずにあえて節を出す」といった、設計スタッフからの演出提案も手伝って、イメージしていた以上のプロヴァンス風住宅が完成した。
家にいる時間の大半を自慢のリビングで過ごしているというTさん夫妻。今後は友人たちをここに招いてホームパーティを開きたいそうだ。(2014春夏号 Vol.1掲載)