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千曲市 / T邸 / 夫婦2人+子ども2人+祖母1人
古くからの風習や伝統が今も残る地域。築140年の藁葺き屋根という伝統的な古民家も限界に近づき、建て替えを決心したご主人。希望は、「慣れ親しんだ和の住まいをベースにしながら洋風の家の良さも取り入れる」こと。薪ストーブのあるLDKをメインに、明るく開放的な家にすべくプランを組み上げていった。
玄関ホールは最初にお客様を迎える大切な場所。「昔の家も広かったし、あまり狭い玄関は嫌だった」との思いで天井を高くした。玄関ホールから真っすぐ伸びる廊下も、通常90センチ幅のところ、もっと広くしたいと工事途中で設計を変更。「玄関が明るくないと家全体が暗い印象になってしまう」と、自然光がたっぷり入る明かりの取り方にも気を配った。
また、和風の家の醍醐味のひとつが屋根の美しさ。1階は天然石をコーティングし、伝統的な瓦の風合いを持つ「Tルーフ」を、太陽光パネルを載せる2階は軽くて衝撃にも強い「ROOGA」をと、屋根材を使い分け。重厚な美しさを引き出している。
工事中は毎日現場に足を運び「進み具合を見ながら、『こうして欲しいな』と思ったらすぐ連絡していましたね」とご主人。当初、キッチンにもL字型の壁を付けることになっていたが、「動線を考えたら、ない方がいいかな」と、施工途中で変更。現場での変更にも臨機応変に対応してくれて安心だったという。完成した我が家の庭では、ご主人は早くも来シーズンに向けて薪の準備に余念がない。家族揃って炎を眺める日が待ち遠しいようだ。(2014秋冬号 vol.2掲載)