☎026-243-5151
長野市 / T邸 / 夫、妻、長女
住宅街を車で走っていると、ひときわ存在感のある家を発見。白い塗り壁とお洒落な瓦屋根のこの家こそ、取材先であるT邸。玄関を開けると、正面の白タイルをライトが照らし、景色をとり込む地窓がアートのように視線をとらえる。雑然としがちな玄関を来客用と家族用に分けたがゆえのスタイリッシュなファーストインプレッションに、がぜん取材陣の期待が高まる。
ご夫婦がお気に入りのLDKは、スペースごとのさり気ない独立感を保ちつつ、一体感を出せるように工夫されている。天井はダウンライト採用で高さを生かし、スッキリ感を演出。スキップフロアの客間とリビングはクリアな腰壁で視線をつなぎ、窓の外にはウッドデッキを配してさらなる開放感を生み出した。キッチンから1階居室が見渡せ、子どもがどこにいても安心して家事ができる。「来客時も話しながらお茶の用意ができるし、『居心地が良くて帰りたくない』なんて嬉しい言葉も」と奥さまが笑う。
洗面所と浴室は2階に。ベランダやクローゼットも2階なので、脱衣~洗濯~収納までを同階で完結できて家事効率抜群。「来客中でも娘が気兼ねなく入浴できるように」という将来を見据えた思いやりも反映されている。
自分の家を持つことが幼稚園の頃からの夢だったというご主人は「好きなようにやらせてもらいました」と満足顔。奥さまが要望を伝え、じっくり派のご主人がまとめあげて完成したこだわり満載の家は、ふたりの共同作業が生み出した最高傑作である。(ナガノの家 2014年秋冬号 vol.2掲載)