長野市 ／ A邸（仮名） ／ 夫、妻、長女、次女、三女

屋外シアターにワークエリア
遊びも仕事も受け止める家

Ａ邸に入るとまず目を惹きつけられるのが、吹き抜けのLDKとフラットに連続するタイル敷きの広いテラス。「窓を開ければオープンエアのカフェのよう。友人を招いてBBQをしたり、テラスの壁をスクリーンにして屋外シアターにしたり、楽しみたいことが満載」と奥さまは話す。

　そんなA邸を手がけたのは、「建築家と建てる家を身近に手軽に」がコンセプトの「R+house長野北・長野南」。住まい手ごとに異なる暮らしぶりを丁寧に聞き取り、建築家がゼロからプランニングを行うスタイルだ。大事にしたのは、家族が各々の場所で過ごしていても常にお互いの気配が感じられること。LDKを中心に据えつつ、行き止まりのない回遊動線と仕事・勉強の場を共有の空間に溶け込ませる工夫で、“つかず、離れず”の距離感を叶えている。

　また、「子どもが小さいうちは雑然としがちだけど、お洒落に暮らしたい」というオーナーに喜ばれそうな収納スペースも見どころ。勉強道具やおもちゃなどの雑多なものがリビングに散らからないよう、LDKから見えにくいTV背面にウォークスルー収納を配置。「使いやすさはもちろんですが、インテリア性の高い仕上がりにも感動。暮らしの満足度が上がります」と奥さまは嬉しそうだ。

　家で過ごす時間が長くなり、住まいに多様な役割を求められるようになった現代。家族がくつろげることはもちろん、働き、学ぶ場としてもセンス良く快適にしつらえたい…。そんなニーズをカタチにしつつ、いつも家族とつながっていられる住まいが完成した。
（ナガノの家　Vol.16　2021年 秋･冬号／ナガノの家　PREMIUM　2022掲載）