☎0268-27-6667
上田市 / T邸 / 夫、妻
「父が家を建てた時、先代の家から材料を引き継いだんです。特に山から伐り出したケヤキの柱を自慢していましたね。そんな家だからこそ建て替えずに受け継ぎたいと考えました」。そう話すTさんの住まいは築40年。美し信州建設のリフォーム専任の現場監督 池田吉弘さんと職人たちの技術により、3代続く柱や框材を住まいの随所に生かしている。
「木は年月と共に収縮や膨張による『狂い』を起こします。それを矯正し、長く住めるように整える。たとえば和室は壁の内側に鉄芯を入れて柱を補強し、耐震性を高めています」と池田さん。現場ごとに最適な工法を選択するのが腕の見せ所だ。
こだわりは見事な和の庭とのつながりだ。以前は室内から距離があったため、建物を45㎝拡張。リビングと庭の間の廊下を撤去、土間越しに庭を望める空間が生まれた。一方で隣の和室は広縁と建具を残し、庭を絵画のように切り取る。庭が暮らしを彩り、心を豊かにしてくれる。
(ナガノの家 リフォームリノベーション 2017-2018 vol.1掲載)