安曇野市
有限会社バレナ
有限会社バレナ (安曇野市)
安曇野市 / O邸 / 夫、妻、長男、長女
「建築会社の意向で選択肢を絞らない」。現場の進捗に合わせて、施主と職人が相談できるほど、設計に自由度を持つバレナ。新築であるのに、どこか懐かしさを感じさせる住まいが生まれた。
アウトドア好きなご主人のこだわりは、外と内を区切らず、ゆるやかなつながりを持たせること。飛び石が配置された坪庭のような玄関ホールでは蔵を思わせる引き戸が迎えてくれ、内へ踏み入れると、土間のあるリビングルームが広がる。靴を履いたままで外と内をフラットに楽しめるライフスタイルは、自然豊かな環境を屋内にも取り入れるかのようだ。
ダイニングのフローリングには、節に存在感を持つボルドーパインを使用し、梁や柱もダークに揃えることで、古民家らしい風合いを出した。同色の階段の柵は細いスリットとし、光を通すことで重くならずに、さりげなくリビングと区切る。統一感のある縦ラインのブラインドカーテンは、土間に映る影さえも思いがけずに美しい。必ず採用したかったというボルダリングエリアも、インテリアのアクセントになる存在だ。
職人とイメージを細かく共有できたことで、想定と異なる部分は無く、満足のいく仕上がりになったというO邸ご夫妻。いい意味で新築とは思えない、気品と重厚感のある住まいが完成した。(ナガノの家 Vol.15 2021年 春・夏号掲載)
マーブル模様を描く炭モルタル土間と、ボルダリングのアクティビティが楽しい組み合わせのリビング。土間とフローリングを架け渡す、足の長さを調節できるダイニングテーブルはオーダーメイド。薪ストーブはソープストーンで囲むことで保温力が高いうえ、背後に遮熱材を設置する必要がないのだとか
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有限会社バレナ