安曇野市
有限会社バレナ
有限会社バレナ (安曇野市)
安曇野市 / F邸 / 夫、妻、錦花鳥1羽
奥さまが引いた一枚の図面。それをご夫妻とバレナ小林社長の三人で温め、紡ぎ、完成したF邸。焼杉が放つ光沢が表情豊かな外壁と、均一にリズムを刻む垂木が、ひと際外観を美しく彩る。屋内は、低めの天井と敷き込みの絨毯が和やかで心地よく、西側の開口へ目を移せば、のどかな安曇野の風景と北アルプスの名峰たちが抜群の開放感を与えてくれる。
転勤族で東京に住んでいたご夫妻が信州への移住を決めたのは、ご主人の山好きがきっかけ。インターネットで情報収集に励み、「バレナさんの考え方に共感して」と、同社へ赴いた。その結果、小林社長の人柄にも惹かれ依頼。まずはふたりでちょうどいいサイズにしたいと平屋を希望し、回遊動線や既存の家具を使いたい等の要望も伝えてスタート。その後も都度、図面を変更しながら進めた。「耐震に関係する柱や壁の強度など、素人では分からないところを修正していただいて」と振り返る奥さま。後悔しないようにとできる限り情報を集め、細かなアイテムに至るまで妥協せずに取り入れてもらった。
そして、朝起きるのが楽しみになる、そんな暮らしを手に入れたご夫妻。「家事がしやすいように希望した回遊動線を、錦花鳥のペーちゃんが飛んで周回するんですよ」との心温まるエピソードに、こちらも幸せな気分をいただいてしまった。(ナガノの家 Vol.17 2022年 春・夏号掲載)
ショールームを訪ね選んだシンコールの絨毯や間接照明、幅広に組子を配した障子、そして2200mmに抑えた天井高などが調和し、穏やかな風合いを醸すリビングダイニング。奥さまのお母さまが結婚される際に購入した50年もののロッキングチェアなど、味わいのある既存の家具が映える