飯綱町 ／ K邸 ／ 夫、妻、長女、猫２匹

愛猫とのんびり暮らす
木の香る３人家族の住まい

山里の小高い場所に建つＫ邸。緑豊かな景色を望むこの家には、奈良から移り住んで地元の農業法人に勤めるご主人と、地域で食の仕事に携わる奥さま、４歳の女の子と２匹の保護猫が暮らしている。「元々ここにあった古民家を借りて住んでいたんです」。のどかな環境を気に入っていたものの家屋の傷みが進んで寒さも厳しかったことから、子どもの成長を考え、買い取って建て替えることを決めたという。建築は、親交のあった地元の田中建築に依頼。「自分が住むなら」と我がことのように考えてくれた田中社長の案に夫妻の要望をプラスして、この環境を活かした自分たちらしい暮らしの叶う住まいを完成させた。25坪とコンパクトながら、LDKは２階のフリースペースとつながるダイナミックな吹き抜け空間で開放感たっぷり。柱や梁をあらわしにしてキャットウォークと連携させることで、猫たちものびのび過ごせる空間になっている。どの部屋からも緑豊かな景色が望め、屋根のかかるデッキは日除けにも雨よけにも家族の憩いの場にもなるという。

「気に入った土地で快適に暮らせて幸せ」と笑顔のご夫妻。「地元の人にとって、この場所は神社の入り口。そういう意味でも、家の周りはきれいに整えておきたいんです」と庭先には色々な草花を植えている。

この地に移り住んで10年。地域を愛する夫妻の家は、すっかりこの土地の景色となって馴染んでいる。
（ナガノの家　Vol.18　2022年 秋･冬号掲載掲載）