軽井沢町

NUPURI HOUSE

茅葺の農家住宅をモチーフにした住宅。別荘地の自然豊かな周辺環境を生かした配置計画、軒先を低く抑えたプロポーションは存在感のある入母屋の屋根を控え目に演出しつつ、居心地の良さを提供してくれている。
仕切りの少ないシンプルな間取りは動線の効率化と、空間の広がりを演出する素朴な中にも素材感際立つ土漆喰、古材の御影石といった自然素材を使用した。
一方で洗面や浴室は大理石、デコリエを使用してモダン且つ
可愛らしい印象の仕上がりが特徴。

～オーナーのコンセプト～
初めてこの場所に来た時、自生している木が気に入って
ここに決めました。わたしたちが後から来て家を建てさせてもらうので菱田さんには木を出来るだけ切らずに土地を生かした建物にしたいとお願いしました。
ヌプリの意味はアイヌ語で山という意味です。自然と共存して生きてきたアイヌ民族に敬意を表してヌプリハウスと名付けました。
家のデザインのアイデアは、イタリアのトスカーナ地方の伝統的な家にお邪魔した時に日本の農家に似ていると感じて、人間は根っこで繋がっていると実感した思い出からきています。
その経験からインスピレーションを得て、外観は茅葺民家の
イメージで室内は土壁にしたいと思いました。
最終的に壁は土漆喰になりましたが、屋外とつながっているような空間に仕上がってとても気に入っています。
野鳥やシカがやってくるヌプリハウスにいると自分も自然の一部だと感じられ、気持ち落ち着く特別な家になりました。