株式会社菱田工務店 (坂城町)

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上田市 / N邸 / 夫、妻

蔵の思い出と素材を受け継いだ、土とくるみのプレタポルテの家

 家づくり前に一度、菱田工務店の内覧会に訪れていたというNさんご夫妻。いよいよスタートという折、思い出したのが同社だった。「まずは相談にと訪れた時に見た、プレゼンテーションルームの佇まいがすっかり気に入ってしまって」とご主人。“この空間を我が家に再現したい”という思いから、家づくりが動き出した。
 新居の予定地はご実家の敷地内。元々あった蔵と離れを解体し、建て替える計画だった。そこで菱田工務店側から提案したのが、母屋が暗くならない工夫、そして壊してしまう蔵の素材をできるだけ再利用するという2点。そこにNさんの希望である中庭のある家というテーマもプラス。N邸は凹凸のある不定形だが、それは中庭という希望を叶えるため。白い平屋とスギ板張りの二階建てが連なったような外観は、平屋部分の背後に建つ母屋への日当たりを考慮してのことだが、見た目にも奥行と変化が加わり、モダンな雰囲気を引き立てている。
 もうひとつのテーマである素材の再利用を尋ねると、「リビングの壁に使っているんです」と菱田社長。長年の風雨から家財を守ってきた蔵の土壁にワラを加え、丁寧に練り直した素材を壁下地として活用しているのだという。土壁や無垢材といった昔の家の良さを取り入れつつ、エアコン1台で家全体を空調できる性能の高さも併せ持つN邸。「この家は、菱田社長曰く『プレタポルテの家』。唯一無二の存在感と住むほどに増す味わいと満足感を思えば、その言葉にも納得です」と話すご夫妻の笑顔が、新居の魅力を雄弁に語っている。
(ナガノの家 2017年春夏号 vol.7掲載)

玄関ホールの引き戸を開けると、直線に配されたLDKが。南北両側に設けた窓から光が入り、抜群の明るさと開放感をもたらす。床は菱田工務店オリジナルのクルミの床材、天井はレッドシダー。職人手作りの窓枠や造作家具など、さまざまな木目が織り成すハーモニーが、毎日安らぎを与えてくれる

詳細データ

  • 竣工年月/ 2016年 9月
  • 所在地/上田市
  • エリア/上小
  • 階数/2階
  • 工法/木造軸組工法
  • 延床面積/ 114.28㎡ ( 34.57坪 )
  • 1F/ 75.15㎡ ( 22.73坪 )
  • 2F/ 39.13㎡ ( 11.84坪 )

平面図

特徴

  • 庭にこだわり
  • 狭小・変形敷地
  • 暖房にこだわり
  • 子育て世代の家
  • 自然素材
  • インテリアにこだわり

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