長野市 ／ H邸 ／ 夫、妻、長男、猫１匹

家族が自然と集う シンプル設計の住まい

　Ｈさんご夫妻が家づくりのテーマに掲げたのは、“コンパクトな暮らし”。「子どもはひとりですし、掃除などの手間を減らしたかったので小さな家が理想でした。仕事上のお付き合いがある宮田工業は優しい方ばかりなので、迷わず依頼しました」とご主人は話す。

　１階は大きな開口部がリビングダイニングとウッドデッキをつなげ、屋内外の一体感を生み出している。「キッチンに立つと緑が目に入るので、気分良く料理できます」と奥さま。“コンパクト”をテーマにしつつ、外へ広がる視覚の伸びやかさや2階に続くリビング階段が、12・5帖という実面積以上の開放感を実現している。

　家事やメンテナンスの省力化のため、間取りだけでなく設備や建材にもこだわった。照明は傘のないダウンライトで統一し、ウッドデッキは塗り直し不要の人工木をセレクト。換気扇も簡単にパーツを外して掃除できる商品を選んだ。「提案してもらったパントリーや階段下収納も大正解。ポンポン収納できて家事がはかどります」。

　家事の時短で生まれた時間は、家族共通の趣味である読書に活用している。好みや蔵書量を反映して造作したブックシェルフには愛読書がズラリ。寝室の壁には、就寝前の読書用に手元で調光できる間接照明も完備した。「家族それぞれに読書に耽るのが、最上のリフレッシュの時間。20年、30年先も、今と変わらない暮らしをしていければいいな」とご夫妻。生活スタイルにフィットしたこの家で、穏やかな暮らしは続いていくことだろう。（ナガノの家　2018年秋・冬号　vol.10掲載掲載）