安曇野市／ A邸／夫、妻、長男

「ただいま、おかえり」趣味を存分に楽しむ宿場がヒントの“和”の家

　ゆったりとした時間が流れる地に馴染む、よろい張りの家がAさん家族の集う場所。「平屋」、「土間」、「木」をキーワードに始まった家づくりは、“お気に入りの家具に囲まれた、家庭菜園ができる暮らし”に憧れたご主人の夢がきっかけだった。完成見学会へ足を運ぶ中で出会ったココチエは、「設計士でもある矢倉社長自らがあらゆる疑問点に応じてくれるのが安心」と設計・施工を依頼するに至った。
　“和”が好きなご夫妻がヒントにしたのは、奈良井の宿場町。古民家をイメージし、あらわしの構造材は古材風の深い色、よろい張りの外壁も、経年で生まれる「美」を楽しめるよう考えた。「次は庭と酒庵を計画しているんですよ」と笑顔のご主人。愛するもので構築された自宅で過ごす家族の時間は、上質で深く味わいのあるものになるだろう。（ナガノの家　2016年春夏号　vol.5掲載）

玄関から続くコンクリート仕上げの土間は、リビング・ダイニングからL字にキッチンまで沿って続いている。キッチン正面の障子を開けると、ご主人がお酒を嗜む“立ち呑みカウンター” が。LDKは、土間との境に設置した障子を閉めればプライベートの時間も周りを気にせず寛げる。壁材には調湿効果のある「モイス」を使用