上田市 ／ K邸 ／ 夫、妻

この家だからできる良さを貫いて。思いを住み継ぐリノベーション

物件取得のきっかけは、覚悟していたより早く訪れた祖母との別れ。
「性能もさることながら、デザインには一切妥協したくなかった」とご夫妻。
古きを活かし、未来に続くお洒落な空間へと変貌を遂げた。

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　当初から、リフォームやリノベーションにはポジティブな印象を持っていたという北川さんご夫妻。昔のものに今っぽさが加わって生まれる空間に魅力を感じ、「古民家を改修したカフェ巡りが好きですね」という。また、奥さまのご実家は愛媛県・道後温泉の近く。幼い頃から“昔ながらの良さ”は身近に感じていた。

　こうした境遇もあり、ご主人のお祖母さまから家を託された時も抵抗はなかった。「ただ、想像よりだいぶ早く自分の家を持つことになったなと。はじめは不安もありました」と振り返る。家のコンセプトは和モダン。素材を活かしたオンリーワンの個性を持つ家にしたいと、ネットや雑誌で情報収集を始めた。夫婦間で画像や情報を共有する中、SNSをきっかけに気になった「まつけんのリフォーム」に訪れた。「フランクで話がしやすく、いつの間にか緊張がなくなりました。期待通りのセンスで意見も言いやすかったです」と打ち合わせの印象を話すご主人。「プランにこちらの希望が全部盛り込んであって、不安がワクワクに変わりました」。

　開放感か暖かさか…で迷っていた吹き抜けも、高性能断熱材による断熱改修の提案を受け、気持ちが固まった。「性能で快適さをカバーできるのなら、デザインや心地よさは妥協したくない。ずっと過ごしていく場所だからこそ、夢をいっぱい詰め込みたい。そんな思いで家づくりを進めました」。

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　これからこの家で多くの時間を過ごすであろうご夫妻。間取りはなるべくシンプルに、生活スタイルが変わっても対応できるように考えた。「キッチンは庭向きでもいいと言われたのですが、ほかの空間との行き来を考えて今の配置に。家族が増えれば家具家電も変わると思い、搬入路にも気を配ってあります」。

　1階で暮らしを完結でき、2階や土間といった余白を残したのもポイント。「アトリエみたいにこもったり、アウトドア用品を出してアクティブに楽しんだり、どんな風に使おうか夢が膨らみます」と奥さま。「工事中、天井が抜けて吹き抜けが現れた時は感動しました。大工さんが丁寧に扱ってくれる様子も嬉しかった」と話すのはご主人。「近所の人たちも気にかけて、祖父母と家の思い出を話してくれて。継ぐと決めてよかったと実感しました」。

　生まれ変わったリビングで、「まだこの広さに戸惑います」と笑うご夫妻。思い出の詰まったこの家で、若いふたりの新しい暮らしが始まった。


（ナガノの家リフォームリノベーション　Vol.4掲載）