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長野市 / T邸 / 夫、妻、長男、次男、長女、夫の父、夫の母
時を経て魅力を増した上質木材を
イメージのモチーフにして
小学校にほど近く、目の前に児童公園を望む閑静な住宅街の一角。「公園の前のあの大きな家」といえばわかるほど、25年前の新築当時からT邸は近所でも目を引くモダンなお宅だったといいます。この素敵な家をリノベーションすることになったのは、愛犬たちが亡くなり夫婦ふたり住まいになった両親と、子育て中の若世帯の夫婦が二世帯同居を決めたため。「長年飼っていた大型犬が亡くなったこと、3人の子どもたちが育ちざかりになってきたこと、自分たちの年齢。そんなタイミングがすべて合ったんです」とお母さま。ご主人にとっては亡くなった祖父母との思い出も詰まったこの家。二世帯住宅にリノベーションすることでこの家を引き継ぎ、三世代で暮らす新たな時間を紡いでいこうと決めました。
大きな吹き抜けがお洒落、なおかつ上質な素材が使われていたT邸は、リノベ後も活かしたい要素が随所にありました。中でも「当時でも一番いいものを使ったのでは」とまつけんの担当者も感心した吹き抜けリビングの天井材は、25年という時を経て趣き深い味わいに。これを基準にデザインのイメージを膨らませていったといいます。例えば子世帯の奥さまこだわりのキッチン&ダイニングは、壁収納から設備収納まで木目で統一され、とても印象的。シンク前に立つと真正面に広い庭が見渡せ、すがすがしい気分になれます。「料理する気分が上がりますよね。庭の採れ立て野菜をお裾分けしていただくのも楽しみのひとつです」と、朝のワンシーンを教えてくださいました。
玄関も水回りも完全に分離し、「壁を隔てて2軒の家がくっついている」といったイメージのT邸。大きな勾配天井のある東側の2階建てエリアが若夫婦世帯、鮮やかな緑の植え込みに囲まれた西側の平屋エリアが親世帯です。「普段はそれぞれのペースで生活していますが、共有スペースの庭やガレージでは子どもたちが走り回ったり、時には一緒にバーベキューを楽しむこともあります」と奥さま。休日はお父さまとご主人がバイクを囲んで“男の趣味”の時間に夢中になったりと、三世代の笑い声は絶えることがありません。
「これまではすべて自分たちの家だったので掃除や管理が大変でしたが、生活スタイルに合わせてサイズダウンすることで家事はとてもラクに。今は小学校の登下校見回りをするなど、地域の活動を楽しむ余裕もあります」と、お母さまも生活の変化を楽しんでいるようです。「隣から子どもの走る足音が聞こえたり、気配が伝わってくるでしょ。これが不思議と“幸せの足音”に聞こえるんですよね」と思わず笑みがこぼれるお母さま。お互いの生活リズムやプライベートを尊重し、心地よい距離感で生活しながら、いつも隣にいてくれる存在が安心感を与えてくれる…そんな、理想的な二世帯住宅の暮らしが垣間見えました。
(ナガノの家リフォームリノベーション Vol.5掲載)