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長野市 / T邸 / 夫、妻、長男
「せっかく家を持つのなら、昔ながらの素材や技術でつくられた家がいい。
経年が、劣化でなくて魅力になる家がいい」。
自分たちの価値観を貫き、リノベーションという選択に辿り着いた夫妻が叶えた住まいとは。
広い空間をふわりと包むようにデザインされた変形天井が印象的なT邸。築36年の和風平屋住宅をリノベーションした住まいには、素朴で美しいものを好む夫妻と小さな男の子が暮らしている。
「経年が魅力になる家が欲しかったんです」。当初は新築を考えていたものの、既製品にあふれる今どきの家に抵抗があったという。とはいえこだわれば予算が合わず、家を持つことを諦めかけた時期も。そんな夫妻の気持ちを再び上向かせたのが、リノベーションという選択だ。「昔ながらの家を活かす家づくりがあると知り、これだ!と思いました」。大叔父の家を譲り受ける話が決まると、実例を見てイメージを重ねていたまつけんのリフォームに相談。一気に家づくりが動き出した。
夫妻が要望したのは、家の風情が活きること、開放的で暮らしやすいこと。提案されたのは、3間続きの和室をひと続きにしたワンルーム的住まい。既存を活かして新たなライフスタイルを叶える住まいだった。「感激しました」と夫妻。障子が連なる景色や家と一体化させたキッチンは、夫妻のお気に入り。生活道具を置いてなお余白ある空間に、吟味したものを加えていくことも楽しいという。「この家にたどり着けてよかった」。年月を味方につけた住まいは、夫妻らしさを携えさらに魅力を増していく。(ナガノの家リフォームリノベーション Vol.7掲載)